養育費

カベの向こうにいる相手に養育費の請求は?

離婚して、子供2人を引き取り2年間無事に養育費が支払われてきました。ところが、離婚した相手がケンカで傷害事件を起こし、受刑者となってしまいました。

受刑者となった相手には、収入はなくなったのですが、こんな場合はどうすればいいのでしょうか。

今の日本、誰でも加害者や被害者になってしまう世の中

日本の治安は世界一だと思っていましたが、最近では無差別に人を殺したり、些細なことで道端で肩が触れ合っただけなのにケンカや傷害事件にまでなってしまう国になってしまいましたね。

誰でも被害者になってしまう国になってしまいました。

離婚した相手がケンカの加害者として捕まった

ある日、会社の同僚と飲みに行った帰り道、通りすがりのグループに絡まれてしまい、殴り合いのケンカとなり、重症を負わせてしまったそうです。刑事事件となり、当然会社は解雇され、逮捕され刑務所に服役することになりました。

刑事事件のため、退職金もなく離婚した相手は、収入が途絶えてしまいました。

受刑者となった人から養育費はどうのようにして貰えばいいのでしょう

受刑者となったからといって、養育費の支払いから免れることはできません。養育費の支払い義務は、民事上の権利能力となり、失われるものではないからです。

しかし、支払いが滞納された場合、刑務所まで行って催促するわけにはいかないでしょう。当然、残された手段として、催促の書面を送ることしかできないのです。このような場合は、民事裁判として催促の訴状を裁判所に提出する必要があります。

訴状の副本は、刑務所など刑事施設の長に提出されます。刑務所に送られた文書は、刑務官が検閲し、内容を確認した上で受刑者本人に渡されます。

受刑者が取るべき行動として

刑務所に入った受刑者は、金銭・預貯金を持ちこめるわけではないので、身内や親族に養育費の支払いの肩代わりを依頼することが多いようです。また養育費を受け去る側にも、謝罪の文書を送り現状を理解してもらう努力が必要でしょう。

または、刑務所に入る時に持参していた金銭を預かってもらっているので、それで支払いをすることもできます。また、出所した後で仕事に就くために職業訓練という実習をする場合をあるので、それで得た日当などを、出所後に養育費として支払うこともできます。

最悪は出所後の給料の差し押さえも可能

服役中に貯めた報酬を養育費に充てても不足している場合として、社会に復帰して仕事に就いた場合、給料の差し押さえも可能です。この場合も、裁判所を通して民事訴訟を起こす必要があります。

但し、給料の差し押さえの限度額は、2分の1となっています。

結論

最悪な場合として、民事訴訟を起こす場合は、訴訟費用・弁護士費用などの諸経費もかかるので、できれば書面で催促し支払ってもらうので最善の策かもしれません。

いずれにしても、養育費の支払い義務をのがれることは不可能です。

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