養育費

養育費は子どもの権利、親の義務

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子どもがいる夫婦が離婚する場合は、親権者を定めたら養育費も併せて決めることになります。離婚届けの用紙にも、平成24年度より養育費の金額と面会交流についてチェックする欄が設けられています。

養育費とは、離婚後に未成年の子どもを育て、教育を受けさせるために必要な一切の費用のことをいい、離婚後子どもと一緒に暮らさない親から子どもを養育する親へ支払われます。

養育費は、慰謝料とは違い離婚原因の有り無しは関係ありません。未成年の子どもを引き取り養育する親は、必ず養育費の請求をすることができます。

養育費は子どもの権利、親の義務

離婚するときに、

「養育費はいらないわ!この子は私がひとりで育ててみせる!」
「離婚に応じてやるし、親権もくれてやる!でも、養育費は払わないからな!」
「とにかくお互いに早く離婚したいから、養育費も財産分与も慰謝料もナシでいいわ。」

このように考えている方がいますが、これは大きな誤りです。

また勘違いされている方も多いのですが、養育費は例え支払う相手が子どもの母親であっても、養育費は子どものために使われなくてはならないものなのです。母親が受けとるから、母親の自由に使えるお金ではありません。あくまで、子どものために使われるべきお金です。
養育費は子どもの権利であり、親の義務なのです。

両親が離婚した後も、子どもは離婚前と同じ水準の生活を送り教育を受ける権利があるのです。親は、子どもの幸せを第一に考え、離婚後も最大限できることをしてあげなくてはなりません。

養育費に含まれるものの範囲はどこまで?

養育費は、離婚後の子どもの生活・教育に関わる全ての費用が含まれると説明しました。では養育費に含まれるものの範囲はどこまでなのかを具体的にご説明します。

子どもが事故や病気などで病院に入院・通院したりした場合の費用、これも当然養育費に含まれます。近年、幼いうちから習い事や塾に通う子どもが増えていますが、これらの月謝なども養育費に含まれます。

中学生になれば部活が始まりますので、これらの費用も大きくかさみます。また、この頃の年齢になれば携帯電話を持つ子どもも増えてきます。もちろん、部活の費用や携帯電話代も養育費の中に含まれるのです。

養育費に含まれる費用について

  • 病院への入院・通院費
  • 習い事などの月謝
  • 部活動の費用や携帯電話料金

養育費は、基本的に子どもが成人するまで支払う義務があるものですが、高校を卒業し18歳で社会に出て働くようになれば、一人前の社会人として自立したものと見なされます。このため、養育費の支払い義務はなくなります。

その一方、4年制大学に入学した場合は、在学中に成人しても学生として考えられます。

4年生大学を卒業するときの子どもの年齢は22歳です。20歳を過ぎれば養育費の支払い義務はなくなるようにも考えられますが、子どもはまだ学生で働いておらず、社会人として自立しているわけではないので、卒業するまで養育費は支払うことになると考えるのが一般的です。

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